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2015年3月22日日曜日

2015年3月例会

2015年3月例会を3月21日(土)に行いました。
【講演1】「Raspberry Piの入門から応用まで」
  講師:上田健之先生
      (上田技術士事務所、工学博士、
      日本技術士会 情報工学部会 部会長)
【講演2】「近未来のEV社会とその生活シーン予測」
  講師:浅田博重先生
      (株式会社デンソー、
       技術士 総合技術監理/電気電子部門(電子応用))
【ワイガヤ活動紹介】
  出席率向上のためのアンケート結果報告:
  報告者:古久根伸征(アンケート担当)


・参加者34名。
・二つの講演とも、知識の浅い者から詳しい者まで、幅広く学ぶ事ができました。時の過ぎるのを忘れてしまうぐらい楽しく、素晴らしい講演でした。(ありがとうございました!)
・ワイガヤ活動方向は、1月に実施した会員によるアンケートの結果報告。出席率向上の余地がある事が見出されました。意見を集約し、多くの意見が出されたものを重点的に、フィードバックしていく予定です。
(アンケート結果は、別途送付。)

1.「Raspberry Piの入門から応用まで」:上田健之先生による講演
 東京で活動されている上田先生の講演です。技術士会 情報工学部会の部会長自らの講演だけに、大変貴重な講演です。ご紹介頂いた、中部電気電子情報工学部会(電電情会)の会員の坂東先生に感謝いたします。
 
 上田先生は、個人事務所でコンサルタント業をされています。特にIoTサービスの提案、試作に力を入れた業務をされているそうです。ソフトウェア工学で、工学博士の学位を取得されています。
言語処理系、メディアプレイヤが得意とのことです。
 1)Raspberry Pi(ラズベリーパイ)の特徴
 2)Raspberry Piができたわけ
 3)Raspberry Pi応用の事例
 4)Raspberry Pi入門のコツ
 5)Board Computer
 6)まとめ
 の流れでご説明下さりました。

【Raspberry Piの特徴】 
・Raspberry Piは、周辺機器との接続相性が素晴らしく、
  -)家庭用TVに接続して表示
  -)WiFiによる通信でインターネットに接続
  -)USBを接続(キーボード、マウスが接続できる)
  -)SDカードでのメモリ増設(汎用メモリの技術進歩と同調)
など、非常によく考えらえた接続性/拡張性が与えられています。
・安価(約3000~6000円。機種や為替レートによる変動あり)
・省エネ
 (通信プロトコルがHTTPよりも手軽なMQTT。
  伝文長さが短くて済む分、省エネに)
・インターネットから、多くのソフトを無償で利用可能。
【Raspberry Piの作成理由】
・プログラミング学習用として、英国で開発されました。
・大人だけでなく、子供にも目を向けて開発されています。
【Raspberry Piの応用の事例】
(以下の物が、安価に実現できる。壊れても惜しくない。)
・IoT機器としての利用(洪水/土石流監視システム)
・遠隔監視(ビニルハウスを、家庭テレビで監視)
・特殊環境、特殊対象の監視
 (水中の漁礁監視、森林の光合成監視)
【Raspberry Pi入門のコツ】
・初期設定が難しいので、良く知っている人(経験者)にやってもらうのが一番。
(日頃の人脈がモノを言います。)
・多くの書籍が出版されていますが、初期設定の箇所が一番丁寧に書いてあるそうです。
【Board Computer】
・Raspberry Piに類似した製品は他にもあります。
・用途/目的が違うので、適した製品を選びましょう。

【語句】
IoT:
(Internet of Things:物のインターネット…インターネットを通じて相互に自律協調するシステムの構成要素)
↑坂東先生による、上田先生のご紹介。
東京にいらっしゃる頃に、出会われたお二人。今回の講演のセッティングは、坂東先生のご尽力による所が大きかったです。今後、関西へ転身される坂東先生。ご活躍をお祈りしております。

↑技術士会 情報工学部会の会長を務められる上田先生。
中部本部にも情報工学部会の会員がいます。
人脈が広がる楽しさも醍醐味の一つです。
遠路(関東)よりお越し頂き、ありがとうございました。

↑上田健之先生による、講演。
初心者にも分かりやすく笑いを交えながら講演頂きました。
子供のプログラミング学習用に開発された製品とのこと。
出席者は童心に返って聞き入りました。

↑これがRaspberry Piの第1版
中央左寄りに、シンボルマークのラズベリーの絵が。
小さな基板(約86×56×20mm)に、最近のコンピューターが持つ機能を一通り備えています。
子供がプログラミングを学習するのにはもちろん、
制御回路、監視装置、リモートセンシング、IoT、アミューズメントなどなど、いろんな用途への利用に夢膨らみます。


2.「近未来のEV社会とその生活シーン予測」:浅田博重先生による講演
・浅田先生は電電情会の会員です。株式会社デンソーにお勤めで、スマートグリッドに関わるIT機器や、EV(Elcectric Vehicle)社会に関する開発業務をなさっています。
今回、動画を交えながら、EVの特徴、EVを利用した技術、EVとスマートシティの関わり等について、興味深い内容でご講演頂きました。

【EVを取り巻く状況】
-)EVやPHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)で、様々な車種が出て来ています。
-)国の補助金を背景に、充電インフラが整備されて来ています。
上記2項から、EVの普及環境が非常に整って来ている感じがします。
 国の施策(補助金)は、各種技術の普及には非常に大きな効果を及ぼします。
【電動化の背景】
-)環境・エネルギー意識の向上
 社会の環境意識が向上し、ゼロエミッションへの期待が増加。
 同じ車で何処へ行くにも同じ(無駄の多い利用法)。
 パーソナルスペースとしての利用感が強くなっています。
 (5人乗りの車に1人での利用は無駄が多い)。
-)移動モチベーションの低下
 インターネット等の普及で、通販利用者が増加。
 お店に行く機会が減少。
 長距離移動の必要性が低下して来ました。
【EVの特徴】
-)ゼロエミッション。静粛性。
-)家庭で充電可能(ガソリンスタンドへ行かなくて良い)。
-)ガソリン車よりも、航続距離が短い傾向にあります。
-)ガソリン車が移動手段以外の使い道が少ないのに対し、蓄電池、個室空間としての使い道など、様々な用途が考えられます。
【EVとスマートシティ】
-)スマートシティには、EVがふさわしいと考えられます。
-)ブロードバンドで、様々なシステムと通信を行い、ユーザー個別のサービス提供が可能になります(カスタマイズ要求の満足)。
-)モーター制御や、無線給電など、自動運転制御に対する相性が良く、スマートシティでの管理システムに組み込みやすいと考えられます。
【将来性】
-)様々な分野によるアプリケーションを考える事が大事。EVを製造すれば良し…だけでは、EVを本当に活かしているとは言えません。EVを使った新しい利用方法など、大きな視点でアプリケーションを考えていく事が大事です。
-)将来のEV活用社会を作って行くという方針を打ち立てるのであれば、国としての支援政策は大変有効に働きます。本気で取り組むのであれば、国は思い切ったEV優遇策を打ち立てると良いと思います。大きなインセンティブ(促進のための刺激策)となると思います。
↑浅田博重先生による講演。
EV車の特徴を、長所・短所の両面から丁寧に教えて頂きました。
浅田先生からの、「もし、先にEV車が世の中に広まっていて、ガソリン車等が後から出てきた場合、人々はガソリン車(航続距離は長いが、輸送機能しか果たさない)を購入するでしょうか?」という仮説質問には、「自分はガソリン車を買わないかも…」と、真剣に考えさせられるものがございました。

↑未来を想像したEV車社会のアニメーション。
多くの動画により、未来のEV社会がキレイに描かれていて、皆様の想像力も刺激されたと思います。
楽しく豊かな未来社会を想像すると、とても楽しくなります。


3.ワイガヤ活動紹介:出席率向上のためのアンケート結果報告
                報告者 古久根伸征(アンケート担当)
-)詳細は、回答者の皆様へ別途送付いたしました資料で、ご確認下さい。
-)50名中、45名の方より回答を頂きました。結果から、まだまだ出席率を向上させられる余地がある事が見えてきました。
-)皆様から頂いた多くの貴重なコメントは、今後の活動に反映させて行きたいと思います。開催日の検討も含め、これまであまり出席できなかった方への配慮を加えてみたいと思います。
-)今回のアンケート実施につきまして、皆様のご協力を心より感謝申し上げます。ありがとうございました。


■交流会
・日比野駅近くの「川鉦(かわしょう)」にて、開催。講師のお二人もご参加下さり、その場で聞けなかった事など、ゆっくり伺う事ができました。出席者の皆様と交流することで、新しい人脈の輪が広がりました。皆様、お疲れ様でした。
今後も、皆様のご参加をお待ち申し上げます。


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