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2022年10月2日日曜日

2022年9月例会・講演会

日 時:2022910() 13301700

実施方法:オンライン(Zoom

参加者:20

 講演内容

(1)   WEB会議システムを使用した会場とライブ同時配信ハイブリッド講演会の機器設定の提案」

講演者: 加藤信之氏(技術士(電気電子部門)、静岡県支部長)

<講演概要>                          (配布資料あり)

コロナウイルス感染防止策のため、各種講演会などは、Web 会議システムを用いた画面上のみの情報展開のみがほとんどだったが、最近は、会場での対面式開催と Web 両方のメリットを生かしたハイブリッド開催に移行するパターンが増えてきています。しかし、ハイブリッド開催は、会場の PA システム(音響映像設備)と PC の配信システムをうまく連携させる必要があるため、専門家に任せる場合も多い。
 今回、技術士会静岡県支部の年次大会をハイブリッド形式で配信され、その方法についてご紹介していただきました。

<内 容>

1. WEB会議システムとは

・会議プレゼンのスタイルの変遷、そして参加者の立場でWeb会議の課題について述べられた。

2WEB会議、ハイブリッド会議の課題

通信品質:

・シャノンハートレーの定理により、通信速度は帯域幅に比例し、S/N比が小さい信号は送るのに時間がかかることが示された。 

Wi-Fiにつなげると遅くなる。

画像品質:

PCの性能として、最低でもcore i58GBメモリは欲しい。    

音声品質:

・ハウリングをなくすには、帰還のループを切る。

・無線より有線の方が良い。

3. 静岡県支部の実例

・静岡県支部 年次大会で実施した際の接続状況と操作マニュアルが紹介された。

4. 次へのステップ 自動化

Zoomからの音をZoomに戻さず、自動化するツールとしてマイナスワンミキサ(ズーム社製)とスピーカーマイクが紹介された。

5. 更なる上をめざして

・より安定な配信を目指して、Zoomに接続せず配信PCにパワポ資料画像のみを送る方法等が紹介された。

・また、配信ツールとして、配信用PCソフト 「OBS STUDIO」や音声ミキサーが紹介された。

 

(2)  「オープンソース汎用シミュレーションの活用」

講演者:小南英明氏(技術士(機械部門))

<講演概要>                          (配布資料あり)

試作費用低減と業務効率化のために CAE (Computer Aided Engineering: 計算機援用工学)シミュレーションが広く行われているが、CAE の習得には理論面と実践面の専門的な学習が必要で、かつ商用の CAE ソフトは非常に高価格である。最近は無料(オープンソース)の CAE シミュレーションソフトがあり費用面での障害は無くなっているものの、初心者の学習環境という障害が残っています。
 このような状況を鑑みて、現在行っているオープンソース CAE の初心者向けの教材作成や勉強会開催 等の活動について発表していただきました。

<内 容>

3ラウンド制で以下の内容について講演された。

1ラウンド目(概要)シミュレーターの産業活用の裾野拡大のためのコミュニティ活動
・オープンソースCAEとは?:コンピューターソフトウェアのソースコードが公開されている工学支援システム 
・オープンCAE 産業活用事例:OpenFOAMSalomeMecaを利用したシミュレーション事例が示された。
・活動実績:・オープンCAE産業活用研究会の活動状況の紹介。
研究発表と講習会、テキストの自費出版について報告された。

 2ラウンド目(深耕): オープンソースCAEとは何か? その特徴
・オープンソース と プロプライエタリ、オープンソースCAEと商用ソフトとの比較がなされた。
・自由(フリー)ソフトのライセンスについて述べられた。3ラウンド目(本題): 一個人の社会貢献

3ラウンド目(本題): 一個人の社会貢献
・アンケートを踏まえて
・社会貢献の定義
・この活動は、なぜできたか?
・参加者への提言

について述べられた。。

(3)新合格者との座談会(16001700)

新規部会入会者 原様、原田様2名を中心に情報交換会を行った。

 

                           記:竹内(幹事)

2022年5月29日日曜日

2022年5月 年次大会・5月例会(講演会)

  2022年 年次大会 & 5月例会・講演会

1)年次大会

日 時:2022年5月21日() 13301400
実施方法:オンライン(Zoom
参加者:21名

以下のついて報告させて頂きました。()内は説明者。
1.開会の辞(部会長:水野(公))
2.2021年度活動報告(部会長:水野(公))
3.2022年度活動計画(部会長:水野(公))
4.2021年度収支報告及び監査報告
 (会計:長谷部、監査:古久根)
5.2022年度予算計画
 (部会長:水野(公)、会計:長谷部)
6.2022年度 幹事紹介(部会長:水野(公))
7.閉会の辞、連絡事項(部会長:水野(公))

<以下、概要>

・部会長挨拶
 今日は年次大会と講演会を開催、本部会は好奇心旺盛なメンバーで構成されており、本日の講演会も有意義なものとして盛り上げをよろしく。2022年度も例会、セミナー、見学会など4回企画している。コロナの状況からオンラインで実施となるものもあると思う。新たに情報工学実践セミナーも計画している。Web講演会は全国配信も始まり、やり方が変わってきたが実施していきたい。本日は長崎県、新潟県など遠方からの参加も頂き感謝。

・年次大会資料説明
 大会資料に基づき説明。Web講演会は各自にてオンライン聴講できるようになってきているが、花車ビル北館会議室にて聴講したいとの希望もあり会議室での併催も検討していく。講演会では高度な専門の話が多いが、実践的な研鑽事例として情報工学実践セミナーを企画している。実際にディープラーニングを活用するためのソフトウェア開発ツールを使って現場実践レベルの知識習得を狙う。
 電気電子情報技術は他の技術分野でも必須の技術となってきているので、今後も当部会を盛り上げていきたい。幹事も新たに募集しているので応募連絡をお待ち申し上げる。

2)5月例会・講演会
日 時:2022年5月21日() 14:101700
実施方法:オンライン(Zoom
参加者:26名

(1)再生可能エネルギーを主体とする電力システムの構築
講演者:飯岡 大輔 氏
 (中部大学 工学部 電気電子システム工学科 准教授)

(講演概要)
再生可能エネルギーの活用により需要家側で発電することが従来の給電システムに影響を与えることがあり、その課題を解消し安定した給電品質を確保するためにどのような仕組みが取られているかを専門外の者にも解り易く説明頂きました。また、給電網を解析し無効電力制御を行うことで再生可能エネルギーを活用した電源の導入量を増やせることを教えて頂きました。新たな知見を示すことの大切さやAIなどの新技術を利用した研究動向など技術者としての取組み方についてもお話し頂き大変参考になる講演でした。

 (2)圧力レコーダ pascal5 の開発について
講演者:王 焱(ワン・イェン)氏
(㈱松栄電子研究所 取締役社⾧)

(講演概要)
ユーザニーズと新技術の融合による製品開発によりシェア確保をしている製品についてシステム構成や開発方法について紹介頂きました。特に計測器などIoT技術を組み込んだ製品設計では、昔のようなソフトウェア開発に比べ格段に使いやすくなった開発環境があるとのことです。それらを組み合わせて開発することで効率的に品質の良いものが作れるようになったことを教示頂きました。さらにマイコンの新機能をメンテナンスやキャリブレーションなどユーザの使いやすさを向上するために使うなど製品の魅力づくりを行っているとのことでした。良い製品づくりに必要なことは何かを示唆頂ける講演でした。


3)オンライン懇親会(17:05~)
講演者1名を含む7名の参加でオンライン懇親会を実施。
講演では聞けなかった王先生の経験や人となりをお伺いしたり、危険物の計量などに関する法規制や認証について意見交換をすることができました。

記:三浦(幹事)

2022年2月22日火曜日

2022年2月例会・講演会

  20222月例会・講演会

日 時:2022212() 13301700

実施方法:オンライン(Zoom

参加者:28

 講演内容

(1)  「平面図形と波動工学」

講演者:大平 孝 氏(豊橋技術科学大学名誉教授)

以下の内容について講演された。

1.波動工学の図形表現

2.電界結合 WPT (Wireless Power Transfer)

3WPTの産業的位置付け

4.鉄道と自動車の変遷

5EV走行給電

<内 容>

1.物理現象や法則は数式で示すより幾何学的に視覚化するのが効果的であり、講演者の専門である波動工学を平面図形で表した場合の理解のし易さを紹介された。

2.ワイヤレス電力伝送の3つの方式「磁界結合」「電界結合」「電波放射」について説明し、電界結合方式は、構造がシンプルで、構造がコンデンサのため電極間に電気力線があり、漏れが少なく、有効な方式であることが示された。

3.ワイヤレス業界の:放送、通信、電力(3つの矢)におけるワイヤレスの必要性と役割について説明された。

4.鉄道と自動車の電化の歴史の変遷について説明された。

5. EVのワイヤレス給電関連の事例、

  ・インフラでの車両への給電方法

  ・未来ビークル実験棟での実験内容

  ・電化道路社会に必要な電気的条件

について述べられた。

<質疑応答>

問.工場、オフィスでの普及はどうなっているのか。

回 答:電界方式、磁界方式が並行して研究されている。自動車会社では社内の研究は行われているが、外には出てきていない。

問.大電流への課題は何か?

回 答:1個の半導体ではGaN1Kwまで、それ以上だと熱の問題が発生する。高周波電力をいかに効率よく伝送するかが課題。

<チャットによる質問>

問.高速道路で運用することが一番実用化が容易と考えます。道路局の研究組織のJICEの取り組みがあれば教えてください。

回 答:法的な扱いは今から検討されます。

問.道路での充電とのことですが、渋滞して自動車の台数が多い時と、走っている自動車が少ない時で充電効率は、やはり違うのでしょうか?

回 答:渋滞があると複数台の給電になり、1台当たりのパワーは落ちる。しかし、スピードが落ちれば少ないパワーで走れるので問題なし。

問.Sパラや整合を図形で考えるのがとても直感的でわかりやすいと思いましたが、これに関する参考文献はありますでしょうか?

回 答:電子情報通信学会やCQ出版にて1年以内に「幾何的説明」の記事が掲載される予定

  

(2)  IoTと電磁界シミュレーション」

講演者:小川 隆博氏( 株式会社エム・イー・エル 代表取締役)

()エム・イー・エルが開発を行っているモーメント法電磁界シミュレータを用いてワイヤレス電力伝送を中心に、以下のような内容について講演された。 (配布資料あり)

1MEL社の電磁界シミュレータの紹介

2.電磁界解析の必要性

3.モーメント法による電磁界解析の原理

4.ワイヤレス電力伝送の概要と電磁界解析例

5.小型アンテナの概要および電磁界解析例

<内 容>

3.モーメント法の計算手順、特徴、その他の解析方法(FDTD法、有限要素法)との比較の説明があった。

4.ワイヤレス給電の方式および様々な条件でのシミュレーション結果についての紹介があり、シミュレーションの有効性が示された。

 <チャットによる質問>

問.グランドウェーブには指向性があるのですか?ある場合は強い指向性ですか?強い指向性があれば高速道路表面をねらった送電が可能となりますか?

回 答:グランドに対して指向性がある。中波だと1/2λの距離で強弱、ワイヤだと無指向性。途中に川や海があるとそこで放射が起きる。

問.解析されるときに、周波数は1個だけでなく、千個も測定しているのは、なぜですか?

回 答:どこに表示されるのか分からないので細かくサンプリングすれば抜けがない。

問.シミュレータの開発において「シミュレーション結果の妥当性の検証」はどのように行うのでしょうか。

回 答:実験結果との比較を行っている。また、他のシミュレータとの結果への入れ込みを行っている。

オンライン懇親会(17:15~18:10)

講演者2名を含む12名の参加でオンライン懇親会を実施。

講演時にあった平面図形法や自動車の自動ワイヤレス給電法の可能性について意見交換を行った。

                           記:竹内(幹事)

2022年1月8日土曜日

2021年12月例会・講演会

 2021年12月例会・講演会

12月例会を12月18()にオンライン(Zoom)で実施しました。

日時:2021年12月18() 13301655

講演

(1)  変化の激しい分野で活躍し続けるため、今からできる10のこと

講演者:石川英司 氏(AiVIEW 情報工学部門技術士)

講演要旨:「概要企業間の競争により技術の寿命が縮まる中、技術を武器にして活躍し続けるにはどうすれば良いか。身につけた技術の陳腐化、自身が保有する技術と業務のミスマッチ、希望する未来への道筋が見えない等、これまで抱えてきた悩みを経歴とともに紹介。」

ご自身の実務経験を元にした成功談、失敗談を織り交ぜての貴重なお話を沢山聞くことができました。我々技術者が同じ失敗を繰り返さないように、また成功を納めていくための秘訣を、石川先生ならではの視点から分かりやすく、10の項目に分けてご説明下さりました。

ユーモアあふれる内容に、時に笑い、時に「なるほど!」と感銘を覚え、とても有意義な講演でありました。また今後のご活躍から生まれるであろう、「続・今からできる10のこと」にも期待しております。

(2)  DX・IoTの現在地と未来

講演者:神谷幸宏 氏(愛知県立大学ICTテクノポリス研究所 所長

講演要旨:「DXやIoTといった言葉が,新聞やテレビで毎日のようにとりあげられます。しかし,そもそもDXとはなんなのか,いろいろな人がいろいろな意味で使うのでわかりにくく,ぼんやりとしているのではないでしょうか。そしてIoTの技術論もさることながら,その意味・価値の位置づけとメリットも気になります。この講演では『今さら聞けない』DXとIoTの基礎からスタートして,これらの大きなうねりの現在地,さらには日本の立ち位置まで,統計データをひきながらストーリーとしてご説明します。そして,DXの実現,IoTやAIの活用に欠かせない人材教育にも触れ,今後の方向性を解き明かすことを目指します。」

愛知県立大学で取り組まれている、DX/IoT/AI関連の研究事例では、学生さんの実験という範囲だけには収まらず、実務的に大変有用な事例ばかりであり、すぐに使ってみたいと思うようなものが多くて本当に驚きました。愛知県内の企業との連携も気軽に相談下さいとのことですので、皆様もご検討をお勧めいたします。

DXという言葉の解説から始まり、一から勉強させて頂く感じがとても新鮮であり、自分が如何に理解していなかったも良く分かりました。さすが大学の先生。教え方が抜群でした。難しく考えてしまっていたIoTでも、実は既存技術を組み合わせれば実現できてしまうこともあるというお話は、自分達を後押ししてくれた気がして元気が出て参りました。その他、この場では書ききれない充実した内容の講演でございまして、参加されなかった方々には申し訳なくも「優位に立ってしまった」気がしております(笑)。

オンライン懇親会(17:10~)

講演者2名を含む有志参加者にてオンライン懇親会を実施。

講演時に訊きそびれた質問など、ざっくばらんに技術士視点で座談会形式にて楽しく時間を過ごさせて頂きました。

これからも、オンライン懇親会に是非ご参加ください(初対面の方、歓迎!)。とても有意義な講演ばかりでございます。お気軽にご参加頂ければと思います。

記:古久根伸征(幹事)