日 時:2024年2月17日(土) 13:30~17:00
実施方法:リアル会場講演
(名古屋工業大学 4号館2階 会議室2)
参加者:22名
(講師2名、中部エレ振会員3名、技術士会会員17名)
リアルの場で開催しました |
(1)講演
「「エレクトロニクス・スクエア」事業のご紹介と活用方法」
講演者:
神田 昌司氏(中部エレクトロニクス振興会 エレクトロニクス・スクエア委員会 委員、
㈱デンソーセミコンダクタ基盤開発部 技術企画課)
<講演概要> (配布資料あり)
中部エレクトロニクス振興会(中部エレ振)が運用を始めたバーチャル空間上の展示会&マッチングサイト「エレクトロニクス・スクエア」の紹介。中部エレ振は昭和43年設立の団体。エレクトロニクス産業の振興を目指し、日本産業経済の発展に貢献するのを目的として活動している。産学官の連携と共に、新しい技術の創出に資する事業などを手掛けている。コロナ時期での展示会自粛などもあり、リアルの場だけでの活動に限界があった。また、展示するだけの展示会ではソリューションが見つからないという声もあり、バーチャル空間上に展示するだけのサイトでなく、ユーザー同士の出会いの場であったり、あるいは中部エレ振がソリューション解決支援を行うマッチング業務の機能も備えたサイトを作る事にした。ニーズを持つユーザーとシーズを提供できる(できそうな)ユーザーが、エレクトロニクス・スクエアを利用する事で、協業できそうなパートナーを見つけたり、中部エレ振がマッチング提案をそれぞれのユーザーに行うことで、協業による新技術創出・ソリューション解決につながる事が期待される。
丁寧な解説を頂きまして、皆様の活用と成功がとても期待されることが分かりました。
講師 神田昌司様 ご丁寧な説明、有り難うございました。 |
(2)講演
講演者:
王 建青 氏(名古屋工業大学 電気・機械工学専攻 電気電子分野 教授)
<講演概要> (配布資料あり)
人体を経路としたワイヤレス通信ネットワークシステムである「ボディエリアネットワーク技術」の研究を紹介頂いた。応用例の一つは、人体に装備・装着するウェアラブルセンサーからの生体情報を、人体を通信経路としたワイヤレス通信を用いてデータ収集するもの。他の応用例としては、自分の腕を動かそうとした時に発生する筋電位を測定し、その信号を操作指令として人体ワイヤレス通信を利用して遠隔ロボットアームを操作するものをご説明下さった。
人体を抵抗と誘電体から成る電子回路モデルに置き換え、その動特性を用いてワイヤレス通信シミュレーションを行う。どのような人体の状況であろうと、また人体がどんな環境に置かれようと安定性、信頼性の高いワイヤレス通信を実現しないといけない。高周波数を用いた通信であるため、用いる通信システムがノイズ源になる事も避けねばならず、また当然ながら外乱ノイズによる通信障害が発生してもいけない。つまりEMC(電磁両立性/電磁適合性)を実現させねばならず、このためのシミュレーションや実験が研究テーマの取り組みの一つになっている。
実験はデータ通信実験やロボット遠隔操作実験などを行っている。人体そのものや、人体を模擬した液体を通信経路とした受信機~送信機間でワイヤレス通信を行うセンシング実験もあれば、測定した筋電位信号をワイヤレス通信で伝送し人の手を模擬した遠隔ロボットアームを動作させる実験などがある。
未来に向けた夢のある素晴らしい技術であり、人々が願う安全・健康・快適な生活を営むための是非とも実用化して頂きたい研究でありました。
研究室 ホームページ
講師 王建青教授 高度な先端技術を分かりやすく説明下さり、有り難うございました。 |
(3)見学会
説明者:
王 建青 氏(名古屋工業大学 電気・機械工学専攻 電気電子分野 教授)
市川 浩司 氏(未来通信研究センター 特任教授、技術士(電気電子・総監))
<見学概要>
未来通信研究センター様の通信EMC部門の皆様がお使いの研究施設、本日2件目の講演をお願いした王教授の研究施設を見学させて頂きました。
・本格的な電波暗室やEMC測定試験装置、小型の電波暗室環境での測定試験装置。
・ボディエリアネットワーク技術の実験装置、実験のデモ。
実機見学は、座学だけでは伝えきれない規模感、迫力、細かなテクニックやノウハウなどが体感・体得することができ、とても有意義でした。見学はオンラインよりもリアルに限りますね。ご準備頂きました、王先生、市川先生、学生の皆様、心から感謝申し上げます。
未来通信研究センター ホームページ
実験の様子を見学させて頂きました。 人体を経路にしたワイヤレス通信、目を奪われます。 |
(4)交流会
講演会終了後に講師のお二人を含め18名の参加者で交流会を行いました。場所は鶴舞の「世界のやまちゃん」。おいしい手羽先をはじめ、料理やドリンクを堪能しながら、出席者の交流を図りました。やはりリアルの場での交流こそ醍醐味の一つ。今回も大いに盛り上がり、当然ながら今後も続けて参ります。
皆様、引き続きお気軽にご参加下さりますようお願い致します。興味がある方は、どなたでも。
お待ち申し上げております。
記:古久根伸征(部会長 兼 例会幹事)
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